「さっきから眠そうですよ?」

そういって骸は私の頭をそっと撫でた。
(嗚呼、・・・ソファを占領してしまったわ)

でも其れは当たり前の事で、
此処最近ずっと寝て居ないからなのです。
一週間の睡眠時間を総合すると、如何だろうか。
(・・・少し恐いから、辞めておこう。)

「・・・・寝ますか?」
「・・・いい・・・起きてる・・・」
「我慢は体に悪いですよ」

骸は私の髪を弄りながらあやす様に云ってきた。
(何してんだ手前)

(・・・コホン!)

でも貴方のせいなのよ?

「うぅーーぅ・・・」
「ほらほら。何なら添い寝でも?」
「・・・・激しくお断りです・・・」

「最近寝ていないのは何が原因なんですか?」
「・・・・知って、たんだ」
「もちろん貴方のことなら何でも知っていますよ、」

「さっさと吐いて下さい」の視線が突き刺さるように
痛い。

嗚呼。私本当、弱いなあ。

「・・・むく、ろが・・・」
「・・・僕ですか?」
「・・・最近、帰って来るの・・・遅いから・・」

何時でも、「お帰りなさい」を云える、様にいたいから。

「・・・此の儘・・・帰ってこないんじゃないかって・・・恐い
から・・・目、閉じるの・・・恐いから・・」

次に目を開けたとき

独りだったら、私は何を思うだろう。

想像出来ないわ。

「・・・秘密だったのに」
「僕に秘密を押し通せるとでも?」
「其れもそうだね・・・」
「さあ。此処に居ますから安心して御休み下さい」
「・・・・・・・・・骸・・・」
「・・はい?」

「お、起こしてね?」
「はい」
「・・・今の、誰にも、いわな い、で」


らの、
 秘密の契約

「はい」

薄れていく意識の中、交わした。契約。

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(骸夢祭)