「、来てくれて有難う」 厭な予感はしてた。 ほら、貴方がそういう風に苦笑して有難う、 って云うときは大体そうなのよ。 「あたしは、死ぬのね」 「・・・全力でサポートするから」 が ん ば っ て 、 と ? 「そんなに大変な任務なのね」 「何人死んだ?」 「あたしで、何人目?」 「ねえ」 「コムイ。ねえ」 どうして何も云ってくれないの。 ( どうでもいいそんざいだから? ) 「あたし、行きたくない」 そんなことを貴方は聞き入れてくれる筈も無く。 勇気をこめてみたりした言葉は意味無く消えていく。 「ごめんね」 そんな心にも無い事を貴方は平気で言う。 そんなことも解からない程、あたしは莫迦でも無いのに。 「あたし、が」 こ わ い 、 こ たえ を、 き く の が。 「死んでも、いいの?」 「あたし、絶対死ぬよ?」 「いいの?」 ずっと黙りこくって、何も音を出さないで、 身動き一つしないで、私の小さな叫びを、 貴方は静かに。 聞いた。 でも、欲しかったのはそんなモノじゃなかった。 「ごめんね」 解かってるの。そう、返してくること。 ( ココロにも、ないことを。 ) 「・・・ごめんね、」 「名前、呼ばないで」 どうせ、明日にはもう居ない人間だもの。と、 皮肉を付け足すとバツの悪い顔をされた。 そうよ。そうだわ。 なんで、こんな簡単な事に気づかなかったのだろうか。 あなたにはいりこまなければいい。 「そうすればこんな風に苦しむことは無かったのにね」 --- ( Empty Handed ) |