あたし。高校一年生。

そう、もう入学してかなり経つの。
もうすぐ二年になるの。
友達もちゃんとそこそこできたのよ。

転校するまではね。


だから
あたしは、
今日も寂しくスクールライフしてます。

元々あたし、頑固で意地っ張りだし、
もしあたしがあたしみたいな友達が居たら
即刻絶交だと思うから。

だから。
誰にも話しかけようとはしないの。

つかれるの、嫌でしょう。
あなたもあたしも。


「ー、はいプリント」


突然目の前に現れたのは、山本武。
野球部の滅茶苦茶鬼の様に強い一年だとか。

まあ、つまりあたしと正反対の世界の人
だとは思うんですが。

なんだかいきなりプリント渡されちゃったよ。


「どうも」
「お。久しぶりに声聞けた」
「・・・は・・?」
「転校初日位しか喋ってるの見た事無いし」


彼はにこにこ笑って言う。
うーん。眩しい。後光が見えるようだ。


「だって、疲れるじゃない」


あたしと一緒に居ても、何もないわ。

そう言っても、彼はきょとんとして


「俺は何も欲しいと思わないで
 今、と話してるんだけど」



揺れる春色



今まで見てきたこの腐った景色が滲んで見えた。


---


( 7's )