、ただいま」


君という花 :)


「おかえり、ハウル」
「御腹空いてるよね!今作ってるから!」

マルクルとカルシファーは元気に返事をした。

でも、の返事は無い。

「カルシファー、は?」

はココロを捨ててしまった。そんなコトを、彼に言える
ものなのだろうか。そんな、簡単に。二人は如何しよう、と
目を見合わせた。

「なら其処にいるじゃないか」

カルシファーは窓を指差した。日の光を受けて眩しく光る
美しい一輪の花が咲いていた。

「は死んだのか?」
「ハウル?なら目の前に生きているじゃないか」
「違う。返事が無いだろう?」
「花は返事しない。有るべき姿に戻ったんだ」
「が花だって?花なんかと一緒にするな、だ!」

「はまだいるよ!ハウル!」

マルクルが叫んだ。

「だからお願い、早くを止めて!このままじゃ消えちゃ
 うよ・・!」

心が消えるってコトは、死ぬってコト。如何してそんな簡単
なコトが分からなかったんだ。僕らは。

「カルシファー、助けてよ!厭だよ!」
「決めるのはおいらじゃない、なんだ」
「そんなもの知ったことじゃない」

ハウルは花に走った。

「僕等にはが必要だろう?」

そういって腕に花を抱いて、彼女の名前を呼んだ。

「だから戻っておいで、」



---


必要とされるっていいね。